M・Mさん(アメリカ合衆国・アトランタ:女性)

カテゴリー:咬合治療

現在19歳の娘の体験をお話しします。
娘はアメリカのアトランタに生まれ育ちましたが、14歳なったころからひどい偏頭痛に悩まされるようになりました。

当初はただの頭痛と偏頭痛の違いもわからずにおりましたが、たまたまコンタクトレンズの専門家のところで定期診断を受けたおりに、頭痛の前に必ず目の前に何か(本人は<クラゲのようなもの>と表現します)が見えるということを申しまして、その場で眼科に「偏頭痛」と診断されて、神経内科に送られました。

神経内科でいろいろ検査の結果、とにかく腫瘍などは一切ない、「最も典型的な偏頭痛」と診断され、その<クラゲ>が見えるやいなや(前触れ)飲むようにという薬を処方され、いつも携帯するように言い渡されました。
同時に、毎日の生活を記録して、何がきっかけかわかれば、それを避ける生活をできるからと言われました。

親としてはいつもいつも処方箋の薬を携帯させることも気が重いわけですが、治療というより対症療法にしか過ぎないことが気になっておりました。

確かに前触れが起こってすぐにその薬を飲むタイミングさえ逃さなければ、ひどい頭痛になることは防げたのですが、ひどく疲労感を覚えるということも気になっておりました。

その上、娘の場合、食べ物に対しては何の反応もなく、気温とか湿気とか(むっとするような暑さ、とか雨が降り出すとき)がどうも影響しているようなのがわかってきたのですが、食べ物とか行動なら意識して避けることもできますが、お天気に影響されるのではお手上げです。

ここで、娘の生活背景をご説明する必要があると思います。
娘は5歳のころからバイオリンを熱心にやっておりまして、小さいころから毎日、毎日練習する生活をしております。特に10代に入ってからはソロの練習に加えて、オーケストラや室内楽の
リハーサルも加わって、バイオリンに費やす時間が増えていきました。

私にはバイオリンという楽器が強いる無理な姿勢がずっと気になっておりました。
私自身、首の凝りから頭痛になることがあるので、バイオリンと偏頭痛の関連性など周りでは誰もいわないのですが、私には気になってしかたありませんでした。

娘は16歳になってすぐボストンのアート専門の寄宿学校に入り、私の手元を離れてからは、ストレスも多かったのでしょう、偏頭痛の頻度も高くなってきました。

医者からはこれ以上頻繁に起こるようなら、毎日飲む予防薬に切り替えたほうがいいかも、とも言われました。

まだ16歳ではありましたが、音楽の世界では演奏の場とか、オーディションとか、「本番」が頻繁です。
偏頭痛がいつ起こるかわからない状態ですと、大事な本番の前に偏頭痛が起こったらどうしよう、といういわば爆弾をかかえているような心境になって精神的にもよくないのがよくわかりました。

そんな時、東京にいる母が怪我をしまして、私は急きょ来日いたしました。
私自身、昔日本にいて忙しく仕事をしている頃はカイロプラクティックとか、ハリとか、指圧にお世話になったものですから、日本では何か、毎日処方箋の薬を飲むなんてことをしなくていいような道があるのではないかと思い立って、調べ始めました。

そして、上西先生の記事に偶然ぶつかった時、ああ、やっぱり!と思いました。
そして、考え付かなかったことですが、娘の歯の矯正も影響しているように思えてきました。
アメリカ人は日本人には想像がつかないくらい歯並びに敏感です。
娘も14歳のなかばに噛み合わせを矯正する相当大がかりな手術をしておりました。
振り返ってみると、初めての偏頭痛はその手術をする以前に起こっていたのですが、手術をしてから頻度が格段と増したように思えました。

早速クリニックに電話して、来日中に説明会に出席させていただけるように、依頼。
説明会で学んだことは、ほとんど初めて聞いたことであるのに、あまりに理にかなっていて、ずっともやもやしていたことにはっきり言葉を与えられたような気がしました。

娘のあごの手術のときに実感したこと、、、歯科の守備範囲と内科の守備範囲のどちらにも入らない大事な部分に上西先生が焦点をあてていらっしゃるのがわかり、すっと謎が解けた気がしました。
上西先生がこの療法をパッションを持って推進していらっしゃるのもよくわかり、お任せしてみる価値があると思いました。娘の偏頭痛にはきっと効果があるはずという確信ににたものがありましたが、ボストンで学校に行っているのですから夏休みと短期のクリスマス休暇以外に日本に来るのは容易なことではありません。

とりあえず夏休みが始まってすぐ連れてきて、夏休みが終わる直前までにバイオプレートを仕上げていただく、最初の頃の定期診断や調整に数週間ごとに伺うのはとても無理なので、自分で調整ができるように最初にご指導いただくことができるかどうか、等々、勝手なお願いなのは承知でお願いしてみましたが、上西先生はじめ、クリニックの皆様が実に温かく対応してくださいました。

案の定、モワレ写真では娘の体は相当傾いており、上下の噛み合わせは見た目は非常にきれいに仕上がっているものの、数ミリのずれがあることがわかりました。
その場で型をとっていただいて、その後来日してバイオプレートの装着、調整のご指導をしていただきました。
体力的にも心理的にも経済的にも非常に厳しいスケジュールの夏で、本当にここまでやる価値があるかは賭けでしたが、オーディションシーズンが迫っていたこと、他には強い予防薬を毎日飲むということ以外のオプションはありませんでしたので、決行しました。

、、、初めてバイオプレートを装着した翌週にはボストンの学校で新学年が始まり、寮生活に戻りました。そしてふと気が付くと、もう3週間も偏頭痛なしに暮らしていたわけです。
娘は高価でデリケートな楽器を扱いなれておりますから、ねじ回しを使うバイオプレートの調整なども抵抗なくできたようで、毎晩嫌がらずに装着するばかりか、つけないとなにか気分がすぐれない、とまでいうようになりました。
 
結果としては、、、偏頭痛が全くゼロになったわけではありません。
今でも、む~っとするような暑さのお天気の日にはオーラが見えることがあります。
が、以前のように、根拠もないのに、ひどい偏頭痛が襲ってくる、というようなことはなくなりました。そして、おかげさまで真冬のオーディションのシーズンをひどい偏頭痛に悩まされることなく乗り切ることができました。
いつ起こるかわからない、という爆弾をかかえているようなストレスから解放されたのが、何よりありがたいことでした。

娘は最近19歳になったばかり、ニューヨークのジュリアード音楽院の第一学年を無事に修了したところです。
最近はひどく蒸し暑い日にオーラが見えることがあっても、それは本人ももう心得ていて、すぐ頭を冷やせばなんとかなるようですし、以前のようなひどい偏頭痛はなくなりましたので、小旅行のときなど、たまにはバイオプレートをさぼってもいいのではないかとはたでは思ったりするのですが、本人はどこに行っても毎晩かかさず装着しています。

この道に進む以上、あの無理な姿勢の練習を何時間もし続ける運命なのですから、本人もバイオプレートとずっとおつきあいしていくつもりのようです。
最初から、無理なお願いを快くきいてくださって、やさしく対応してくださった上西先生はじめクリニックの皆様には本当に感謝の念でいっぱいです。
今後ともよろしくお願いいたします。